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腰椎すべり症とぎっくり腰

腰椎すべり症とぎっくり腰は深い関係にあります。メカニズムに関しては「ほぼ同一」と考えていいものです。

腰椎すべり症では、腰椎が前方にすべりだしますが、決して瞬間的に滑り出すのではなく、長い間の生活習慣や加齢などによって徐々にそういう状態になっていきます。これにたいして、ぎっくり腰では、腰椎のすべりが一瞬にして起こります。つまり、腰椎すべり症とぎっくり腰の違いは、この一瞬にして起こるかそうでないかの違いです。

ぎっくり腰の場合、腰椎がすべり出す気配を察知して、腰の筋肉がやはり瞬間的に保守反応を示します。つまり、腰椎がすべらないように瞬間的に引き締めにかかるわけです。結果的にぎっくり腰になるにしても、この筋肉の反応があったから、まだぎっくり腰程度で済んでいたとも言えます。

瞬間的に大きなパワーを使い大きな負荷を負った筋肉は、当然、傷を負います。ぎっくり腰を起こすと腰に激しい痛みが発生するのは、このためです。

いずれにしても、ぎっくり腰と腰椎すべり症では、痛みの程度や痛みの種類などの違いはありますが、腰椎が動くメカニズムは同じです。
※「腰椎すべり症の症状」のページでも解説していますが、腰が痛くて整形外科等にかかった場合、激しい痛みの場合は「ぎっくり腰」と診断され、慢性的な痛みの場合は「腰椎すべり症」と診断されるケースが非常に多いです。しかし、メカニズムは上記の通りほぼ同じです。