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腰椎分離症と腰椎すべり症

腰椎分離症は、腰椎の骨の部分が折れてしまうものをいい、腰椎すべり症は、腰椎がずれてしまうものをいいます。

そもそも「腰椎」というのは5つあって、積み木のように重なっています。この5つの腰椎をつなぐ部分の骨が切れたり折れたりすることがあります。まだ明白な原因は分かっていませんが、推測として、ハードなスポーツなどをすることで「疲労骨折」を起こしたという説が有力です。

腰椎分離症のメカニズムは上記のとおりですが、分離する腰椎は、ほとんどのケースが第5腰椎に起こるものです。

腰椎の分離が起こると、通常、痛みを感じるものですが、なかにはまったく無症状で過ごしているケースもあります。痛みを感じる人の場合は、ただ立っているだけでもつらいのですが、とりわけ、上体を後ろに反らす姿勢をとった際に激痛が走ります。

腰椎が分離しているのか、すべった状態なのか、これはレントゲン写真でわかります。いずれのケースも、初期症状であれば、コルセットをつけたり、安静にしたり、また腰周辺の筋肉をつける運動をしたり、そういった努力を続けることで、回復するケースもあります。

いずれにしても、腰椎が分離した状態が続くと、腰椎同士のつながりが緩くなるので、そのうちの一つが前方へすべりだすことがあります。この場合、腰椎の分離から派生して起きるすべり症であることから、腰椎分離すべり症と呼ばれます。ただし、腰椎すべり症は、腰椎の分離なしに起こることもあります。その場合は、単に「腰椎すべり症」といったり、「腰椎変性すべり症」といったりします。