にんにく注射の起源

「起源」というのはちょっとオーバーで、それほどの過去ではありませんが、にんにく注射を考案したのは、平石さんというお医者さんだそうです。

平石さんは、東京都港区にある平石クリニックを経営している人で、ある種の縁でJリーグのチームでチームドクターをすることになりました。

そのチームは、ベルマーレ平塚（現在は、湘南ベルマーレ）です。このチームには、すでに引退した中田英寿さんが在籍していましたから、ご存知の方も多いでしょう。

平石さんは、消耗の激しいサッカー選手たちとじかに接しているうちに、なんとか早く疲労回復する方法はないものか、と医師の立場から思案をめぐらした結果、たどり着いたのが、古来より効能の高いことで知られていた「にんにく」の成分を注射にしてしまうという発想でした。

これが大当たりして、その後、平石クリニックには、スポーツ選手や芸能人などが多数日参するようになっていったということです。というか、これ以前にも人気があったようですが。

ただし、にんにく注射は「静脈注射」なので、スポーツ選手にとっては、ちょっと微妙なものになってしまったことは、すでにご存じの方もあるでしょう。ドーピングとの絡みで。